無料でイタリア語が学べるサイト「東京外国語大学言語モジュール」
イタリア語だけでなく27言語が無料で学べるサイト「東京外国語大学言語モジュール」をご紹介いたします。
残念ながらイタリア語に関しては、使えるモジュールは限定的(「会話教室用」と「会話学習者用」のみ)ですが、リスニングやスピーキングの強化にはつながるのではと思います。
東京外国語大学言語モジュールとは
東京外国語大学言語モジュールサイトでは、27の言語が無料で学習できます。
TUFS言語モジュールは,東京外国語大学大学院の21世紀COEプログラム「言語運用を基盤とする言語情報学拠点」の研究成果を活かして開発した,新しいインターネット上の言語教材です。英語以外の言語教材は,主として大学生が初めて新しい外国語を学ぶための教材を想定しています。英語については,小学校での総合学習や中学校で初めて学ぶ外国語としての英語を念頭において開発しました。
東京外国語大学言語モジュール「introduction」より
恥ずかしながら、モジュールの意味、わかっていませんでした。
TUFS言語モジュールは「モジュール的発想」に基づいて作られた、新しいタイプのウェブ教材です。子供向けの雑誌に、よく付録の教材がついていましたね。
それを組み立てるとき、あなたは設計図どおりにやりましたか。最後に同じものができるのであれば、皆、それぞれのやり方があっていいのではないのでしょうか。
ある程度まで互いに独立しながら、全体として一つのまとまりをもった言語教材のことをモジュール教材と呼びます。
TUFS言語モジュールは、発音、会話、文法、語彙の4モジュールで構成されます。
またウェブ教材の利点を活かして、4つのモジュールはゆるやかにリンクされています。モジュール化により、どのモジュールからでも自由に言語を学習できます。
東京外国語大学言語モジュール「モジュール教材」より
東京外国語大学言語モジュールでは、
- 発音実践編
- 発音理論編
- 会話教室用
- 会話学習者用
- 文法
- 語彙
の6つのモジュールから学べます。
どれから始めるという規則はなくて自由にモジュールを選びながら学習することで、総合的な語学力を身につけることができるようになっています。
全てのモジュールを学習できる言語もありますが、言語によっては選択できないモジュールもあります。
イタリア語に関しては現在のところ選択できるのは「会話教室用」と「会話学習者用」の2つのモジュールのみです。
ある程度文法や単語を理解している方におすすめです
このサイトでは、英語以外の言語は「大学生が初めて学ぶ外国語の教材」を想定して作成されています。(英語は小学校や中学校で初めて学ぶことを想定)
短大で初めてスペイン語を学んだときのつまづきを思い出します
実は独学でイタリア語を学び始めた3年前にこのサイトを知り、試しにやってみたことがありました。
しかしその時は、単語も文法もわからない全くの初心者だったため、ダイアローグの会話の意味も内容も理解できませんでした。
多分全てのモジュールが揃っている言語に関しては、初めて学ぶ場合でも、ある程度は理解できるのかもしれません。
しかしイタリア語に関しては、学習できるモジュールが会話主体の「会話教室用」と「会話学習者用」の2つしかありません。
ですので、ある程度文法や単語を理解されているほうが進めやすいのではないかと思います。
ちなみに、私のイタリア語の実力は、多分実用イタリア語検定でいうとまだまだ5級をめざす程度ではないかと思います。
2018年から始めたというのに亀の上にさらに亀を乗せて歩くかの如くのスローな進みっぷりです。
今回もトライしてみましたが、まだちょっと難しい感じがしました。
この教材を使って誰かに教えてもらえると理解できる感じです。
会話教室用モジュール
イタリア語の会話教室用モジュールでは「挨拶」から始まって40の場面での会話を学習することができます。
画面表示も4パターン用意されています。
パターン1:それぞれのセリフを聞いて覚える
動画+動画の下に会話に合わせて字幕(イタリア語、日本語)が流れます。
パターン2:セリフを見ながら聞いて書き取る
動画はなく、音声とテキストの表示です。音声に合わせて全面にテキストが表示されます。
パターン3:会話全体を聞いて覚える
最初にページを開いたときのデフォルトの表示になります。左側に動画、右側にイタリア語、日本語で会話内容が表示されます。
パターン4:役割練習などを行う
動画のみ。テキストはなしです。
パターン4以外は、イタリア語だけ、日本語だけの表示や、特定の話者の内容だけ、文章の頭についたチェックを外して特定の会話のみを表示するなど、学習したい内容に合わせて選択できます。
これだけでも学習者への丁寧な配慮がされていると思います。
学習者用モジュール
学習者用モジュールでは「ロールプレイ」「音読」「ディクテーション」「コピーイング」の4つの学習モデルが用意されています。
会話の内容は「会話教室用モジュール」と同じです。
ロールプレイモデル(聞く・話す)
目標)即時の応答ができるようになる
- まずは聞いてみよう
- 内容を理解しよう
- 繰り返して言ってみよう
- 文字を見て確認しよう
- 会話をしてみよう
最初に通しで聞いて内容を理解し、音声につづいてリピート。
イタリア語の文章を見ながら確認。
どちらかの役になりきって会話練習をする。
※イタリア語の字幕は最後の5になるまで出てきません。それまでは、日本語のみ。
音読(読む・話す)
目標)モデルの会話を正確に真似ることでナチュラルスピードで読めるようになる
- まずは聞いてみよう
- 内容を理解しよう
- 繰り返して言ってみよう
- 声に出して読んでみよう
- 自然な速さに慣れよう
最初に通しで聞いて内容を理解し、音声に続いて繰り返し発声する。
文字を見て確認しながら繰り返し発生する。
どちらかの役になりきって会話練習をする。
※日本語の訳は2のみで、他はイタリア語の字幕です。2の「語彙」は選択できません。
ディクテーション(聞く・書く)
目標)正確に聞き取る
- まずは聞いてみよう
- 詳しく聞いてみよう
- 文字を見て聞いてみよう
空欄を埋めてみよう←イタリア語ではできません- 聞き取って書き取ろう
最初に通しで聞いて内容を理解し、セリフごとにしっかり聞く。
文字を見ながら聞き取れなかったところを重点的に聞く。
(ステップ4の「空欄を埋めてみよう」はイタリア語ではできません)
音声を聞き取って、テキストを入力し、正誤を確認する。
※日本語はステップ3で確認できますが、「語彙」は選択できません。
コピーイング(読む・書く)
目標)ライティング能力と意味を理解する能力を身につける
- まずは読んでみよう
- 場面を確認しよう
- 詳しく読んでみよう
書き写してみよう←イタリア語ではできません- 覚えて書いてみよう
最後まで読んでみて内容を理解する。映像を見ながら実際の会話場面を確認する。
セリフごとに内容を確認する。
(ステップ3の「書き写してみよう」はイタリア語ではできません)
セリフごとにテキストを入力できたらセリフをみないで入力する。
※ステップ4の「覚えて書いてみよう」の注意書きには「コンピュータ上での入力ができませんので、紙上で学習してください」とありますが、入力できました。
※ステップ3では日本語の訳が確認できます。ステップ1と3の「語彙」は選択できません。
初心者としては、この「語彙」が確認できるといいのですが、、。
同じ内容の会話文を多方面からこれだけこなしたら、身に付かないはずがない!ですね。
まとめ
イタリア語に関しては、「初めての言語を学ぶ」というよりは、ある程度イタリア語に関しての知識を得たうえでスピーキングやリスニングを強化するような使い方になるのかなと思います。
同じ内容のものを繰り返しこなすというのはモチベーションも忍耐も必要ですが、「会話教室用」と「会話学習者用」の二つのモジュールだけでも、様々な角度から学ぶことによって語学力の定着につながると思います。
たとえ、一つの学習モデルを学習するだけでも40個やり終えると確実に力がつくと思います。
あとは、やる気と継続力のみ、、、。
私にとってはまだちょっと難易度が高いですが、イタリア語レッスンが緊急事態宣言でのびのびになっている今、調べながら少しづつでも頑張ってみようかと思います。
Duolingoでも会話を通して学習することができる「STORY」がありますが、最後にオチがある物語が多くて楽しみながら会話力が身に付きます。「STORY」についての記事はこちらです。