AIによる語学学習「gymglish」と「Saga Baldoria」、両方の無料トライアルをしてみての比較と感想
gymglishとSaga Baldoriaは、パリを拠点とするThe A9 Companyが手がけるAIによる語学学習プログラムです。
「gymglish(ジムグリッシュ)」シリーズは、英語版「gymglish(ジムグリッシュ)」をはじめとして、フランス語版(frantastique(フランタスティック))、ドイツ語版「Wunderbla(ヴンダーブラ)」、スペイン語「Hotel Borbollón(オテルボルボリャン)」など学ぶ言語によって違った名前のレッスンが用意されています。
以前、Saga Baldoriaの15日間体験レッスンを受けてみて、初心者の私にとっては14日間がとても長く感じられる結果となったのですが、英語版を14日受けて見ても同じように感じるのか、ある程度学んできた英語だと違う感をになるのかを体験してみました。
レッスンの内容や、感じたことを比較しながら感想をご紹介したいと思います。
15日間無料トライアルの始め方
15日間無料トライアルを受けるには、ページの最下部にあるリンクボタンを押して、メールアドレスを送信するだけ。
英語は、入門者と初級・上級レベルにわかれていますので、どちらかを選択してメールアドレスを送信します。
自動返信で、レッスン開始までの操作方法などが記載されたメールが届きますので、メールに記載されたリンク先でアプリのダウンロードや注意点などを確認しておきます。
その後メール認証が終わったらレッスン開始のメールが送られてきますので、PCでレッスンを始める場合はそのまま「レッスンを開始」ボタンをクリックするとレッスンをスタートすることができます。
\ 英語学習プログラムgymglishの15日間トライアル /
\ イタリア語学習プログラムSaga Baltriaの15日間トライアル /
アプリで始める時の注意点
アプリは、gymglishもSaga Baldoriaも「gymglish」というアプリをダウンロードします。
一つのアプリで他の言語までレッスンできるようになっています。
レッスン開始までの操作方法にも記載されていますが、アプリをダウンロードしたら、ログインするときは必ず「sign in」から入るようにしてください。
「start」から入ると無料トライアルが7日間になってしまうみたいです。
レッスン内容について
初めにざっくりと一回のレッスン内容についてご説明いたします。
基本的に、イタリア語は説明文まで全てイタリア語で、英語は英語で表記されます。
ただし、イタリア語の場合は、日本語で訳した文章が確認できる部分と英語での訳文が確認できる部分があります。
英語の場合も、日本語で確認できる箇所はいつくかあります。
それ以外の理解できない文章については「初めのうちはGoogle翻訳などの機能を使う」ことも勧められています。
レッスンを始める前にアカウントページで、言語を「日本語」に設定すると日本語で説明できるところは日本語で説明してくれるようになります。
1冊の本を読み進むような感じでレッスンは進んでいきます。
テキストはストーリー仕立てになっていて、1冊の本を章ごとに分けてレッスンを進めるような感じです。
レッスンが進むにつれてストーリーも展開していきます。
イタリア語の場合はおばあさんの経営するホテルを孫娘が継ぐのかどうかといったストーリー、英語の場合は、フレグランスの会社を作った人の波乱の?ストーリーでした。
それぞれのストーリーを読んだり聞いたりして、わからない語彙の確認をしていきます。
次にストーリーに沿った設問がいくつか出題されます。
正しいものをチェックといった問題から、文法、時制に関する問題、聞き取り問題などが出題されます。
それをもう一回繰り返した後は、おまけのような動画を見てわからない単語を確認して終わりです。
「次のステップへすすむ」というボタンを押してAIとの会話に進みます。
そのリンクボタンの上に氏名を入力するボックスが毎回でますが、これは入力せずにリンクボタンだけを押すだけで大丈夫です。
AIとの会話練習は、発音と内容のチェックができます
※AIとの会話はトライアルでは体験できますが、実際に購入する場合は、Premium以上のコース選択が必要です。Basicコースでは会話練習は付属しません。
リンクボタンを押すと、ページが変わってAIとの会話練習が始まります。
イタリア語は、女性のAI「Anna Baldoria」さん、英語は男性のAI「Bruno Delavigne」さんです。
それぞれストーリーの主人公です。
マイクに向かって話すと聞こえたままをテキストに起こされますので、発音が悪いと全然違う単語に変換されたりします。
上手く言えた文章には「well done.」とかかれ、添削が必要な文章には「添削」の文字が表記され、問題点を確認することができます。
また、マイクに向かって話す代わりに、テキストを入力することもできるのでライティングの練習をしたい方にもいいかと思います。
AIの会話はとても自然で、上手に話が進むと本当に会話しているように感じられます。
英語ではできるだけ間を空けないように返事をしたり、間違ってもとにかく話し始めることからやってみました。
イタリア語での会話は、初心者すぎて文章が作れずに、ほとんどGoogle翻訳にたよりっぱなしで、日本語からイタリア語に直したものをそのまま読むことが多かったですが、それなりに発音の練習にはなったかなと思います。
会話はあるていどの長さになったらAIが定型の結びの文章を言って終わりです。
会話が完了したら、添削画面でレッスンの間違いも確認できます。
7回目のレッスンが終了したら、自分のレベルを教えてくれます。
その後は、レベルに則した難易度のレッスンになっていくようです。
英語とイタリア語、自分のレベルと体感
結論から言うと、英語のレッスンは「楽しかった」し、もう少しつづけたいなと思わせてくれるものでした。
これはどれくらいのレベルの学習者が、体験レッスンを受けるかによって大きく印象が変わると実感しました。
まずは最初の7回目までのレッスンが問題です。
ちなみに英語版の場合は学習をスタートさせる前に、初心者か、初級から中級程度か、ビジネスレベルか(すいません、ちょっと正確な選択肢は控え忘れました)といったざっくりとしたレベルを選択できます。
初心者は最初の37回ほどの初心者用のレッスンの後一般のレッスンに進むようです。
イタリア語の場合にはそう言う選択肢がなかったと思います。
一般のレッスンからスタートした場合、最初の7回のレッスンの結果によってレベルが決まるので、その間は問題の難易度も様々です。
初心者レベルのイタリア語の体験時は、文章も理解できないし、聞き取りも知らないことがが多くてわからなかったりしたので、なんとか全ての質問に答えましたが15分間がとても長く感じられました。
実際には20分以上かかっていたと思います。
それに比べると、英語は中級者レベルというところでしょうか。学生時代に英検2級、10年以上前に受けたTOEICは805でした。
難しい単語もありましたが、問題自体はあまり苦にならずに解けましたし、ストーリーの続きが楽しみになりました。
その差が、レッスンをスタートさせてからの印象の差なのだと思います。
7日間を終えるとレベルが決まるので、そこからは自分のレベルに合わせて行ってくれるようですが、そこに辿り着くまでは、レベルによって学習の楽しさが変わってくると思います。
エキスパート級の話者にとっては、この7日間は物足りないものかもしれません。
7回目のレッスンの後のレベル判定の結果
7回目のレッスンが終わると下のようなポップアップが出て、レベル判定をしてくれます。
レベル判定はCEFR(共通ヨーロッパ言語参照枠)に基づいて判定されます。
イタリア語はA1の入門、英語はB2の中上級?でした。
イタリア語の判定は全くもってその通りだと思いますが、英語はちょっといいように判定してくれている気がします。
自分の体感としてはB1程度が妥当なところだと思います。
うまく知っている文法や単語が多かったのかもしれません。
詳しいレベルはアカウントの語学スペースの「レベル判定」で確認できます。
下記はイタリア語を最後までした後のレベルですが、8回以降の3回分で0.1レベルが上がったようです。
学習進度が目に見えて表示されるとモチベーションに繋がりますね。
あともう少しでA2の初級になります♪
向き不向きがはっきりとしたプログラムかもしれません。
レベルの違う2言語の体験をしてみて感じたのは、かなり向き不向きの差があるプログラムなのかもしれないなということです。
- 説明文も全て英語、イタリア語でも苦にならない方
- ある程度の基礎知識がある方
- 文法、読解、リスニング、会話と満遍なく学びたい方
- 物語を読むのが好きな方
- 15分続ける時間と根気がある方
- 全文英語、イタリア語で続けるのが難しい方
- 継続するのが苦手な方
- 文章を読むのが苦手な方
- リスニング強化など、一つのことに特化して学びたい方
- イタリア語に関しては、入門レベルの方
文章を読み続けるだけの語学力と根気があるかどうか
一番のポイントは、gymglishは全文が英語のみ、Saga Baldoriaはイタリア語のみということです。
日本語訳で確認することができる箇所もありますが、限られています。
英語を英語で確認することになりますから、それなりに理解できる語学力は必要になってくると思います。
イタリア語のSaga Baldoriaに関しては、英訳で確認できる部分もありますが、これも英語がある程度理解できないとストレスが溜まると思います。
gymglishの場合は、入門レベルを選択できますので、語学力が不安な方は、そちらから始めてみるのもいいと思います。
物語を読むのが好きかどうか
上級者にとっては短く感じるかもしれませんが、文章を読むのが苦手な人や、初級者にとっては長いと感じるのではないかと思います。
本を読むのがもともと好きな方ならば、ストーリー展開が気に入ればどんどん進めるようになるかもしれません。
私も本を読むのは好きですし、昔は英語学習者用にレベル分けされたペンギンリーダーズのような本をよく読んでいました。
ドリアングレイの肖像がとても面白かったです
なので、gymglishに関しては、ストーリーが進むにつれて次回のレッスンが楽しみになってきましたし、レッスン自体も楽しかったです。
多分レベルに合っていたというのもあると思います。
一方Saga Baldoriaはといえば、ストーリーを楽しむ以前に、内容が理解できませんでした。
イラストやところどころわかる文章からなんとなく内容は理解しましたが、話の続きを期待すると言うところまではいきませんでした。
物語を読むのは好きでも、やはりある程度文章が理解できるだけの語学力が必要なのではないかと思います。
ある程度の正解率があるかどうか
正解率が悪いと言うことは自分のレベルより上のレッスンを受けていると言うことにもなると思います。
あまりに間違えたりわからなかったりすると次の時の復習要素が増えますので、それをこなすのも辛くなってきます。
レベルが確定する前だったからかもしれませんが、Saga Baldoriaの方は、レッスン前の復習が結構ストラスでした。
折角の説明文もイタリア語なので、読み飛ばしがちになってしまい、、。英訳に変換したところで文法用語を読み進めるのは根気がいりました。
毎回Google翻訳で日本語にして確認するのも意外と手間です。
一方で英語の場合は何度か正解率が100%だったり、だいたい80%以上の正解率だったのと、わからない単語のチェックも少なかったので、復習要素がシンプルでした。
ケアレスミスの不正解もあったので、復習問題に出てきた時もあまり苦にならずに理解できました。
レベルの差によっても継続できるかどうかは変わってくるなぁというのが比較してみてよくわかりました。
まとめ
実際にレベルの違う語学のトライアルレッスンを受けてみて、やはり継続するにはある程度の理解できる語学力は必要なのではないかなと思いました。
物語を読み続ける根気も必要だと思います。
ストーリー自体の好き嫌いもあると思うので一度トライアルで15日間つづけてみて試してみてはいかがでしょうか。
15日間ですが実際には5日続いて2日お休みになりますのでレッスンの回数は11回になります。
7回レッスンが終わるとレベル判定してもらえるので、今の自分の語学力を計りたい人は7回するだけでもトライアルしてみる価値はあると思います。
その後の4回でどれだけ自分のレベルにAIが合わせてくれるのかを確認するのもいいかもしれません。
私はやってみてよかったなと思います。
続けたい気持ちになったのは英語ですが、今習得したいのはイタリア語なので、ある程度レベルが上がるまでの期間を辛抱して続けることができるかどうか、悩み中です。
\ 英語学習プログラムgymglishの15日間トライアル /
\ イタリア語学習プログラムSaga Baltriaの15日間トライアル /